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母の晴舞台イン国立劇場

2006.07.17

母の日本舞踊歴はもうかれこれ二十年以上になるだろうか、数年前からは名のある流派の先生につき稽古に励んでいたが 先週末は国立劇場で流派の舞踊会があり母も出演するので見に行ってきた。紋付袴の長唄・清元、常盤津や鳴物がはいり本格的な舞台である。もう歳だしこんな大きな舞台はこれが最後だから必ず見にきてと言われ、妹たちや孫、叔父叔母たちも駆け付け母の晴舞台を見守った。正直生きた心地がしなかった。かなりの長物でそれも途中から毛槍を持って踊るのである。
花道で槍を振り回す場面では落ちるんじゃないかとハラハラし通し無事最後のキメを見届けたときには安堵感でぐったりしてしまった。隣を見ると妹たちは二人ともポロポロ涙を流して泣いていた。
朝霞から志木まで平気で歩いてしまうような元気な母だけどやはり72歳である。とにかく心配だった。
楽屋に駆け付けると白塗りの顔に汗を滴らせまだ肩で大きく息をしていたがその顔を見たらやはり涙がでてしまった。ほんとによく頑張ったとおもう。
これが最後なんて言ってたけどそのうち「この次は藤娘が演りたい」なんて言いだすんじゃないかとヒヤヒヤしている。